相模線複線化、いま必要な理由
茅ヶ崎市北部の暮らしと北茅ヶ崎駅の課題から考えました
子どもたちの通学、通勤、通院、買い物。
茅ヶ崎市北部に暮らす方にとって、JR相模線は日々の生活を支える大切な交通手段です。
相模線は、茅ヶ崎駅から北茅ヶ崎駅、香川駅、寒川町、海老名市、座間市、相模原市方面へとつながり、湘南地域と県央地域を結ぶ重要な生活路線です。
一方で、相模線は単線であるため、上下線の列車がすれ違うためには、一定の駅で待ち合わせをしなければなりません。
そのため、列車の本数を大幅に増やしにくいことや、遅れが発生した際に影響が広がりやすいことなど、運行上の制約があります。
また近年は、バス運転手の人員不足も深刻化しています。
バス路線の維持が全国的な課題となる中で、鉄道、とりわけ相模線の役割はこれまで以上に大きくなっています。
「バスが減っていくなら、相模線をもっと便利にしてほしい」
「本数が増えれば、通勤や通学がしやすくなる」
「北茅ヶ崎駅をもっと使いやすくしてほしい」
こうした声は、市民の暮らしに直結する大切な声です。
今回は、相模線複線化の必要性と、特に茅ヶ崎市にとって重要な北茅ヶ崎駅周辺の課題について整理します。
相模線複線化とは?
相模線複線化とは、現在単線で運行されている区間を、上下線がそれぞれ別の線路を走れるように整備し、列車の行き違い待ちを減らしていく取り組みです。
単線の場合、上り列車と下り列車が同じ線路を使うため、すれ違える場所が限られます。
そのため、駅でどちらかの列車が待ち合わせをする必要があります。
この仕組みによって、ダイヤを組むうえで制約が生まれます。
列車の本数を増やしにくいこと、遅れが発生したときに回復しにくいこと、利用者の待ち時間が長くなりやすいことなどが課題です。
複線化が進めば、運行本数の増加や時間の安定、東海道線・小田急線・相鉄線・横浜線などとの接続改善にもつながる可能性があります。
もちろん、複線化には多額の費用や用地の問題、沿線全体のまちづくりとの調整が必要です。すぐに実現できるものではありません。
昭和60年から続く、長年の要望
相模線の複線化に向けた取り組みは、近年始まったものではありません。
昭和60年5月に「相模線活性化促進協議会」が設立され、相模線の輸送力増強などに取り組んできました。
その後、平成10年2月に現在の「相模線複線化等促進期成同盟会」が設立され、全線複線化の早期実現を目指した活動が続けられています。
つまり、相模線複線化は、昭和60年から続く長年の課題です。
長い年月をかけてもなお、沿線自治体や利用者が求め続けている背景には、相模線が生活に必要な交通手段であり、多くの方に利用されているという現実があります。
通勤、通学、通院、買い物。
相模線は、日々の暮らしを支える大切な生活路線です。
だからこそ、複線化や利便性向上は、単なる鉄道整備ではなく、沿線地域の暮らしを守るための課題だと考えます。
それでも、相模線は茅ヶ崎市だけでなく、寒川町、海老名市、座間市、相模原市を結ぶ広域交通です。
だからこそ、沿線自治体が連携しながら、長期的に要望を続けていくことが大切です。
沿線自治体ではどのように取り組んでいるのか?
相模線の複線化については、茅ヶ崎市だけで取り組めるものではありません。
神奈川県や沿線4市1町、沿線の経済団体が連携し、相模線複線化等促進期成同盟会を通じて、JR東日本などに対して要望活動を行っています。茅ヶ崎市の令和8年1月29日発表資料でも、同盟会が神奈川県や沿線4市1町、沿線経済団体と連携し、複線化実現に向けた活動を行っていることが示されています。
同盟会の目的は、JR相模線の全線複線化の早期実現を目指し、輸送力増強を促進するとともに、沿線地域の発展を図ることです。
関係機関への要望活動、情報収集、調査研究、関係団体との連絡調整などが行われています。
相模線複線化等促進期成同盟会の構成
会員 :神奈川県知事、沿線市町の首長、沿線経済団体の長
沿線市町:相模原市、茅ヶ崎市、海老名市、座間市、寒川町
沿線経済団体:相模原商工会議所、茅ヶ崎商工会議所、海老名商工会議所、座間市商工会、寒川町商工会
役員 名誉会長:神奈川県知事、会長:相模原市長、副会長:茅ヶ崎市長・海老名市長・相模原商工会議所会頭など
顧問:沿線選出国会議員、県議会正副議長、沿線選出県議会議員、沿線市町議会議長
事務局:相模原市交通政策課
この構成を見ると、相模線複線化は、単に鉄道事業者だけにお願いする話ではなく、県、沿線自治体、経済団体、議会関係者が連携して進める広域的なまちづくりの課題であることが分かります。
茅ヶ崎市にとって、なぜ相模線が重要なのか?
茅ヶ崎市というと、東海道線や海側のイメージが強いかもしれません。
しかし、市北部に暮らす方にとって、相模線は生活に欠かせない交通手段です。
北茅ヶ崎駅、香川駅を利用して、通勤・通学・通院・買い物に出かける方がいます。
また、茅ヶ崎駅で東海道線に乗り換えることで、藤沢・横浜・東京方面へ向かう方も多くいます。
一方で、市北部ではバス路線の利便性や本数についても課題があります。
今後、バス運転手不足がさらに深刻化すれば、バスだけに頼る交通体系には限界が出てくる可能性があります。
その意味でも、相模線の利便性を高めることは、単なる鉄道の問題ではありません。
市北部の暮らしやすさ、
高齢になっても移動できる環境、
子どもたちの通学の安心、
車に頼りすぎないまちづくり、
そして茅ヶ崎市全体の一体感にも関わる課題です。
しかし、北茅ヶ崎駅には大きな課題があります
相模線の利便性向上を考えるうえで、茅ヶ崎市内で特に大きな課題を抱えているのが北茅ヶ崎駅です。
北茅ヶ崎駅は、市役所、総合体育館、市民文化会館、中央公園、商業施設などにも近く、多くの方が利用する駅です。
通勤・通学だけでなく、公共施設を利用する方にとっても重要な駅です。
しかし、北茅ヶ崎駅には大きなバリアフリーの課題があります。
現在、駅の利用は階段が中心で、車椅子の方、ベビーカーを利用する方、足腰に不安のある方にとっては非常に使いづらい状況です。
階段の上り下りが難しい方にとっては、実質的に利用できない駅になってしまっています。
これは、単なる不便ではありません。「使いたくても使えない」という移動の制約です。
高齢化が進む中で、駅がバリアフリー化されていないことは、地域の暮らしやすさに直結します。
また、子育て世帯にとっても、ベビーカーで駅を利用しにくいことは大きな負担です。
踏切や駅周辺の安全性も課題です
北茅ヶ崎駅周辺では、線路を渡る部分の幅が狭く、利用者が多い時間帯には人が滞留しやすいという課題もあります。
特に朝夕の通勤・通学時間帯には、駅を利用する人、踏切を渡る人、自転車、歩行者、車が重なります。
場所によっては、人が道路側まであふれてしまうこともあります。
これは、日常的に利用している方にとっては切実な問題です。
「毎朝、危ないと感じる」
「子どもが通るので心配」
「駅に行くまでが使いづらい」
「人が多い時間帯は道路にはみ出してしまう」
こうした声は、市民の暮らしの中から出ているものです。
相模線の複線化を求めることと同時に、駅周辺の安全対策、歩行空間の確保、踏切周辺の改善も一体で考える必要があります。
北茅ヶ崎駅周辺の開発への期待と、市民の不安
北茅ヶ崎駅周辺については、これまでも開発や改善への期待がありました。
市民の方からも、「今度こそ進むのではないか」「駅が使いやすくなるのではないか」という声を聞くことがあります。
しかし、期待が高まったあとに話が進まなかったり、具体的な改善が見えにくかったりすることで、落胆の声もあります。
北茅ヶ崎駅は利用者が多く、公共施設にも近い駅です。
にもかかわらず、バリアフリー化や駅周辺の安全対策が十分に進んでいないことに対して、市民の方から疑問や不安の声が寄せられています。
「なぜこの駅がまだ階段だけなのか」
「車椅子の人はどうやって利用すればいいのか」
「高齢者やベビーカー利用者にやさしくないのではないか」
「話は出るのに、なぜ進まないのか」
こうした声を、行政や鉄道事業者との協議の中で、しっかり届けていく必要があります。
複線化とバリアフリーは、別々ではなく一体で考えるべき課題
相模線の複線化は、広域的で大きな課題です。
一方、北茅ヶ崎駅のバリアフリーや踏切の安全性は、市民の日々の生活に直結する身近な課題です。
一見すると別の問題に見えるかもしれません。
しかし、どちらも「相模線を市民にとって使いやすい交通手段にする」という点ではつながっています。
複線化によって本数が増えたとしても、駅そのものが使いにくければ、本当の意味で利便性が高まったとは言えません。
逆に、駅のバリアフリー化や周辺の安全対策が進めば、相模線を利用しやすい人が増え、路線の重要性もさらに高まります。
だからこそ、相模線の将来を考えるときには、
複線化、
駅のバリアフリー、
踏切の安全性、
バスとの接続、
歩行者・自転車の動線、
北部地域のまちづくり、
これらを一体で考えることが必要です。
私が大切だと思うこと
相模線複線化は、すぐに実現できる課題ではありません。
多額の費用がかかり、JR東日本、神奈川県、沿線自治体との長期的な協議が必要です。
だからこそ、現実的な課題を踏まえながらも、粘り強く声を上げ続けることが大切です。
一方で、私は「複線化を待つだけ」でよいとは思いません。
今、北茅ヶ崎駅を利用している方が困っていることがあります。
車椅子の方が使えない駅があります。
ベビーカーや高齢者にとって、階段しかない駅があります。
線路を渡る場所が狭く、人が道路にあふれてしまう時間帯があります。
こうした現実を、一つひとつ改善していくことも、政治や行政の大切な役割だと思います。
大きな目標として相模線複線化を求め続けること。
そして、今ある駅の課題を放置せず、できる改善から進めていくこと。
この両方が必要です。
まとめ
相模線は、茅ヶ崎市北部の暮らしを支える大切な生活路線です。
単線であることから、列車の待ち合わせや本数の制約があり、利用者にとって不便を感じる場面があります。
さらに、バス運転手不足が深刻化する中で、鉄道の役割は今後ますます重要になります。
その意味でも、相模線の複線化や利便性向上は、将来のまちづくりに関わる大切なテーマです。
相模線複線化の要望は、昭和60年から続く長年の課題です。
それだけ、沿線に暮らす方々にとって相模線が必要な交通手段であり、利便性向上への願いが積み重ねられてきたということだと思います。
一方で、北茅ヶ崎駅には、バリアフリーや踏切周辺の安全性という身近で切実な課題があります。
階段だけで、車椅子の方や階段の上り下りが難しい方が利用できない駅であることは、早急に考えなければならない問題です。
相模線の複線化を求めること。
北茅ヶ崎駅を誰もが使いやすい駅にすること。
駅周辺の安全性を高めること。
これらを別々ではなく、茅ヶ崎市北部の暮らしを支える交通政策として、一体で考えていく必要があります。
※北茅ヶ崎駅は、1940年(昭和15年)に「日東駅」として開業し、駅としては80年以上の歴史があります。
一方で、現在も階段利用が中心で、車椅子の方や階段の上り下りが難しい方にとっては利用しにくい駅です。
歴史ある駅だからこそ、今の時代に合ったバリアフリー化と安全対策が必要です。
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