2.メンタルトレーニングの導入と今後の展開について
近年、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しています。
学習面だけでなく、対人関係、SNSの影響、家庭や社会情勢の影など、子どもたちが日々感じるストレスや不安は、以前にも増して多様かつ複雑になっています。
また、学校現場では教職員の心の健康も重要な課題となっており、心身のバランスを崩して休職するケースや、人間関係の調整、保護者対応の難しさなどに日々向き合う先生方へのサポートも求められています。
こうした中、令和7年度に新たな事業として「メンタルトレーニング講座」がスタートしました。
市長の所信表明でも、「練習成果を本番で発揮するには心の持ち方が重要である」と明言され、感情や思考を整える力、いわゆる“心のスキル”を育む取組が、これからのまちづくりや人づくりに不可欠であるという認識が打ち出されています。
この講座の背景には、市内で活躍するオリンピックアスリートが子どもたちに講演を行った際、
「練習での努力を本番で発揮するには、メンタルのトレーニングが必要である」と訴えた言葉があったと伺っています。
その想いを受け止め、未来を担う子どもたちへの支援として具体化されたのが、本事業であると理解しています。
さらに、この講座は単なるスポーツ振興にとどまらず、
「(仮称)心と体のスポーツアカデミー」として、子どもたち一人ひとりの内面の成長に光をあてる、次世代育成の仕組みへと発展させていく構想も示されています。
教育・福祉・地域をつなぐ起点としても、大きな可能性を秘めていると感じています。
子どもたちが「困ったときに自分を整える力」を身につけること、そして、それを支える大人たちもまた「心の土台」を育てることで、支援する側・される側という関係を超え、互いに支え合える地域社会を目指す。その第一歩として、このメンタルトレーニングの導入は極めて意義深いものと捉えています。
実は、私はこれまでにも、子どもたちの心のケアや、自己肯定感を育む力の重要性について、議会で繰り返し訴えてまいりました。
特に、心を整えるスキル――すなわち「メンタルトレーニング」が、今後の教育・福祉・まちづくりに不可欠であるという想いは一貫しており、そのたびに、自治体として取り入れる意義を問い続けてきたところです。
しかしながら、これまでの議論では十分に取り上げられることがなく、結果として、ようやく取り組みが始まった今も、その全体像や実効性、将来展望については、まだ市として明確な方針が見えづらい状況にあると感じています。
このままでは、せっかく市内のオリンピックアスリートからの声をきっかけに芽生えた素晴らしい取り組みが、単発のイベントで終わってしまい、他自治体のほうが先に制度化を進めてしまう懸念もあります。
本市として、地元の子どもたちの未来に本気で向き合い、この事業を市全体で育てていく姿勢が今こそ問われていると感じ、今回、あらためて質問をさせていただきます。

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